第11回目の投稿です。わらしです。
よろしくお願いいたします。
今回は、
勝利至上主義の弊害
についてです。
TwitterにてDMで相談をしていただいたことから考えたことをまとめます。
大会前だから、休むことは断固認めない。
「痛い」と言えば、罰トレを敢行。
選手が指導者の意図を聞いただけで、反抗したとその後無視される。
口よりも先に手が出る。 など
令和になった現代でも、このような指導者と選手のやりとりをまま聞くことがあります。信じられないかもしれないですが。
考えられる理由として、目の前の大会で勝つためやその時の実績をあげるために、子どもらの心身の状態を度外視して、短期的なゴールや自身のためを重視することがあるのだと思います。
バドミントンもかなり早期から行うことで技術レベルが担保される、「早熟スポーツ」の部類に入るのだと思います。
そのために、1週間に5-6日を体育館で過ごすジュニアの子たちがいることも珍しくありません。
しかし、その身体の発育発達の上で、どうしてもトレーニングの負荷に耐えきれなかったり、偏ったトレーニングで痛みや違和感が出ることがあります。
その際に、指導者がどう声かけをするか。
どのような態度を取るか。配慮ができるか。
これがとても重要なのだと感じます。
実績はあるけれど、評判が良くない指導者の例として、この場合は「罵声を浴びせる」があります。
逆に、評判がいい指導者の方は、とにかくできる限りの手を尽くして、「話を聞く・専門家につなげる」ことをします。
この違いはとても明白です。
前者の指導者のもとで指導を受けているジュニア選手は、日々の練習でも自身の痛みを隠すようになるでしょう。あるいは、自分が「こうしたい」という考えを押し込むようにもなります。
バドミントンのようなコート上で考えを巡らせながら行う競技にとって、これはマイナスの影響を生むとも思います。
さらに、自分の痛みの感度が鈍くなってしまったり、怒られることを避ける行動が定常化してしまうことで「パーソナリティの構築」が遅々として進まなくなることも考えられます。
実際に、疲労骨折の可能性がある選手を「なんで骨折したんだ!」と叱責する場面をみたこともあります。
その上、骨折の罰走として、ランニングを命じている方もみたことがあります。足の指の骨折であるにもかかわらずです。
痛みは身体の黄色〜赤色信号のシグナルです。
必ずそれに対する知識や対処が必要となります。
もし指導者自身がわからないのであれば、整形外科医の元で診察を受けてもらう、あるいは専門家に相談する。
これは将来のある子どもらに必須の対応だと思っています。
いくら目の前にキャリア上必要な大会が控えていたとしても。
その選手が将来もし歩けなくなる、生活に支障のあるレベルの後遺症を残すことも可能性としてはあるのです。
目の前の勝利が大事なのかもしれませんが、それ以上に、今後も続いていく選手自身の体や心をどう育んでいくのか。
そこから目をそらさないで欲しいなと思っています。
将来有望な子どもたちの可能性を潰すことのないよう、指導者は学び続けることと寄り添い続けることができるよう、願っています。
今日はここまで。
●藁科 侑希(わらしな ゆうき)
大学教員として、教育・研究現場で活動中。また、スポーツ現場でもトレーナーやコーチとして活動。選手や学びたい人にとって、最良のアドバイザーであることをモットーに、肩書きにとらわれない現場目線のサポートを模索中。
【現在の大学担当授業】東京経済大学・千葉大学・日本女子体育大学
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●卓球
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●トレーニング理論実習
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【保有資格】
博士(スポーツ医学 筑波大学)
日本スポーツ協会公認バドミントンコーチ3
日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナー
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツコーチ
日本障がい者スポーツ協会公認中級障がい者スポーツ指導員
日本障がい者スポーツ協会公認障がい者スポーツトレーナー
NSCA認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト
NSCA認定パーソナルトレーナー
高等学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
中学校教諭専修免許(保健体育科 茨城県)
赤十字救急法救急員